日语童话集图文版(中日对照)
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(グリム童話)昔、お母さん山羊やぎと七匹の小山羊こやぎがいました。
ある時、お母さんが出かけることになりました。
「いいかい、狼には気をつけるんだよ。
狼はがらがら声で、足は真まっ黒くろ。
だからすぐ分かるからね。
」お母さんは小山羊たちにそう注意ちゅういして出かけました。
間もなく、狼がやってきて、呼び掛けました。
「お母さんだよ。
今帰ったよ。
ドアを開あけておくれ。
」「いやだよ。
」と小山羊たちは答えました。
「おまえの声はがらがら声だ。
お母さんの声は、もっともっときれいだよ。
おまえは狼だろう。
」「分かってしまったか。
」狼は悔くやしそうにそう言って、帰っていきました。
狼は、チョークを食べて戻ってきました。
チョークを食べると、声がきれいになるのです。
「お母さんだよ。
お土産みやげがたくさんあるよ。
ここをお開あけ。
」「足を見せて。
」と、小山羊たちは言いました。
狼は窓まどから足を見せました。
「真っ黒な足は狼の足。
ドアは開けないよ。
」小山羊たちが叫さけびました。
狼は慌あわてて粉こな屋やに行って、足に白い粉を塗ぬって戻もどってきました。
白い足を見て、小山羊たちは喜よろこんでドアを開けましたあっという間まに狼が部屋に飛び込んできて、次々つぎつぎに小山羊たちを呑のみ込こんでしまいました。
狼おおかみと七匹の小山羊こやぎ時計とけいの中に隠かくれたちびっ小山羊だけは、助たすかりました。
お母さん山羊が家に戻ってみると、小山羊たちがいません。
名前なまえを呼よんでも、だれも返事へんじをしません。
たった一匹、「僕ぼくはここだよ。
」と言って、ちびっ小山羊が時計の中から出てきました。
そとに出てみると、狼がお腹なかを膨ふくらませて、ぐーぐー 眠ねむっていました。
お母さん山羊は、鋏はさみで狼のお腹をちょきちょきと切きりました。
すると、六匹の小山羊が元気げんきよく飛とび出だしてきました。
「石いしを集あつめておいで。
」お母さん山羊は小山羊たちに言いました。
(イソップ寓話)野原でライオンが気持ちよく昼ひる寝ねをしていました。
すると、いきなり、一匹の鼠がライオンの体をかけ上がりました。
「うるさいぞ、ちびめ。
」ライオンは目を開けると、あっという間まに、太い前足まえあしで鼠を押さえつけました。
「気持ちよく昼寝ひるねをしていたのに。
」ライオンは不ふ機き嫌げんそうに言いました。
「わしを起こしたばつだ。
お前を食ってやる。
」すると、鼠は、「どうぞお許ゆるしください。
」と手を合わせました。
「私を食べても、お腹なかの足たしになりません。
もし命を助たすけてくださったなら、いつかご恩返おんがえしをします。
」 すると、ライオンは、「わっはっはっはっは。
」と笑いました。
「お前に恩返しなどできるがない。
でも、その気持ちに免じて、今度だけは許してやろう。
」ライオンは、そう言って鼠を放はなしてやりました。
しばらくして、ライオンはちょっと油ゆ断だんした隙すきに、狩人かりうどに捕つかまってしまいました。
そして、縄なわで木に縛しばり付つけられてしまったのです。
「これは、困ったことになったぞ。
わしは殺されてしまうのだろうか。
そうでなかったら、遠くに売られてしまうかもしれないぞ。
」ライオンは、悲しい声で吠ほえました。
すると、いつかの鼠がやってきたのです。
「ライオンさん、少しの辛しん抱ぼうですよ。
」鼠は、そう言うと、ライオンを縛しばっていた縄を次々と噛かみ切きっていきました。
ライオンの縄が、全部ぜんぶ切れた時、鼠は言いました。
「いつか、ご恩返しをしますと言ったとき、あなたは笑いましたね。
でも、どんな小さいものでも、ご恩返しができるのです。
それがおわかりになりましたか。
」生词かけあがる 往上跑,跑到…上ちび 矮子,侏儒(贬人的说法);小鬼,小家伙(爱称) ライオンと鼠ねずみあっという間(あっというま)瞬间,刹那不機嫌(ふきげん)不高兴,不开心罰(ばつ)惩罚,处罚足し(たし)帮助,补贴恩返し(おんがえし)报恩免ずる(めんずる)看在…分上;看…的情面油断(ゆだん)疏忽大意かもしれない可能…,也许…辛抱(しんぼう)忍受,忍耐语法注释1.すると、鼠は、「どうぞお許しください。
ウサギとカエルある日、ウサギたちがあつまって、はなしあっているうちに、みんな、ひどく悲しくなってしまいました。
なぜなら、ウサギはいつもビクビクして、くらしているからです。
「本当に、ぼくらは人間にも、イヌにも、ワシにもねらわれてるし、ほかにも、ぼくらをエサにしようとしている動物はいっぱいいるから、こわいなあ。
毎日こんなにおそろしい思いをするくらいなら、どうだろう、いっそ、ひと思いに死んでしまうほうが、ましじゃあないか」ウサギたちはこう考えて、みんなで池に飛び込んで死ぬことにきめました。
そこでウサギたちは、いっせいに池をめざして走っていきました。
ところが、その池のほとりには、たくさんのカエルがいて、ウサギたちの足音を聞いたとたんに、あわてて水に飛び込んで逃げました。
それを見て、ウサギの中の一番かしこい一匹が、みんなにいいました。
「おーい、みんな待ちたまえ。
自殺はやめよう。
ごらんのとおり、ぼくたちよりも、もっとよわむしで、ビクビクしているやつがいることがわかったからね」このお話しは、ふしあわせな人は、自分よりもふしあわせな人を見ると、安心するものだということをおしえています。
おしまい兔子與青蛙有一天,兔子們聚集在一塊,聊着聊着就變得十分悲哀起來。
爲什麽呢?兔子們總是在生活顫顫驚驚地恐慌中。
“是呀!我們總是被人類,被狗,被老鷹掠殺淘汰,且拿我們當作誘餌的動物多得數不勝數,眞是太可怕,太恐怖了。
每天這樣驚恐地活着,倒不如狠下心死了得好,如何?”兔子們這樣想着,決定大夥一塊投池自殺。
所以,兔子們一齊跑向池塘。
然而,在那池塘的旁邊很多青蛙,一聼到兔子們的跑步聲,就慌忙地跳進水裡,逃走開了。
看到這一切,兔子中最聰明的那隻,對大夥說道:“喂~,大家等一等。
別自殺啦!正如你們所看到的,牠讓我們明白還有比咱們更膽小,更顫顫驚驚活着的動物呢。
”這個故事告訴我們:不幸的人看到比自己更加不幸的人時,就會安心了。
(グリム童話)ある国で、王様とお后きさきの間あいだに可愛い女の子が生まれました。
雪のように白いので「白雪姫」と名な前まえが付つけられました。
まもなく、お后は亡なくなり、新しいお后が迎むかえられました。
そのお后は、美うつくしいけれど心の冷つめたい人でした。
お后は不ふ思し議ぎな鏡かがみを持っていて、こう囁ささやきます。
「鏡よ鏡。
この世よで一いち番ばん美しいのは誰?」すると、鏡が答えます。
「それはあなた。
お后よ。
」さて、白雪姫はとても美しい娘に育ちました。
ある日、お后がいつものように鏡に聞くと、鏡は、「白雪姫が一番綺き麗れいよ。
」と答えたのです。
お后は、一人の狩人かりゅうどを呼んで、命めい令れいしました。
「白雪姫を殺ころしなさい。
」狩人は白雪姫を森に連つれて行いきました。
でも、どうしても美しい姫を殺すことができません。
「森の奥に逃げなさい」狩人はそういうと、お后には、「殺しました。
」と、嘘うその報ほう告こくをしました。
白雪姫は、森の奥で、小さい家を見つけました。
七人の小こ人びとの家です。
小人たちは、白雪姫がかわいそうだと思い、一緒いっしょに暮くらそうと言ってくれました。
さて、お后は、また鏡に向かって聞きました。
鏡は、「七人の小人の家にいる、白雪姫が一番綺麗。
」と答えたのです。
「あの狩人め、騙だましたな!」お后は怒ど鳴なりました。
そこで、お后は毒どくリンゴをつくると、粗そ末まつな身みなりをして、小人たちの家に行きました。
そして、白雪姫をうまく騙して、毒リンゴを食べさせてしまったのです。
白雪姫は、毒リンゴを一ひと口くち食べると、ばたりと倒たおれました。
白しら雪ゆき姫ひめ日が暮れると、小人たちが戻もどってきました。
見ると、白雪姫が死んでいます。
「なんと、かわいそうに。
」小人たちはそう言って、泣きながら白雪姫をガラスの棺ひつぎに入れて山の上に置きました。
そこへ、道に迷まよった王おう子じがやってきました。
そして、白雪姫を見ると、「この美しい人がほしい。
童话(中孝介演唱歌曲)
日文歌词
あの日から数え切れる季节を越えたのに
今の仆ら不安な日々远ざかるあなたの手
震える声こぼれた涙明日が见えないと
あなた描く理想の人にすぐにはなれないけど
童话の中の天使のように両手を翼に変えて
あなたを深く包んで行きたい明日を作るよ
そして仆にとってあなたは出会えた人同じ
今も仆の空に辉く绮丽な星のまま
童话の中の天使のように优しい微笑む向かって
あなたを深く包んで行きたいこの手で守るよ
童话のようなハッピエンドが仆らの目の前にある
あなたと二人歩んで行きたい明日を信じて
童话の中の天使のように両手を翼に変えて
あなたを深く包んで行きたいこの手で守るよ
この手で守るよ
中译歌词
自从那天起虽然已经过了无数的季节
现在的我们却还是过著不安的日子你的手越来越远
颤抖的声音滴落下的眼泪说着“一定要看到明天的太阳”
虽然我不能马上变成你心目中理想的人
但我愿像童话中的天使一般张开双手变成翅膀
紧紧拥抱守护你一起创造明天
对我而言你就像我们当初相遇时一般
现在也在我的星空中闪耀著就像一直保持闪亮的星星就像是童话中的天使一般浮现出浅浅温柔的微笑
我想要用我的双手把你深深的抱住保护著你
如童话一般的Happy ending 就在我们眼前
只要相信明天我跟你两个人一定可以一直走下去的但我愿像童话中的天使一般张开双手变成翅膀
紧紧拥抱守护你用双手守护你
用双手守护你。
(日本昔話)むかしむかし。
おばあさんが、川で洗濯せんたくをしていると、大きな桃ももがどんぶらこっこすっこっこと流れてきました。
おばあさんは、桃を家に持って帰ると、包丁ほうちょうで切きろうとしました。
すると、桃がぽんと二つに割われて、中から元気げんきな男の子が出てきました。
男の子は、桃から生まれたので、桃太郎と名前を付つけられました。
ある日、桃太郎は、おじいさんとおばあさんに言いました。
「わたしは、これから鬼おにが島しまに行って、鬼を退治たいじしてまいります。
」「気をつけていくんだよ。
」とおじいさんが言いました。
「それでは、お弁当べんとうに、日本一にっぽんいちの黍団子きびだんごを作つくりましょう。
」とおばあさんは言いました。
桃太郎が山道やまみちを行くと、犬が出てきました。
「桃太郎さん、桃太郎さん、どちらにお出かけですか?」「鬼が島に鬼おに退治に。
」「腰こしに付けたものは何ですか?」「日本一の黍団子。
」「一つください。
お供ともします。
」こうして、犬は桃太郎の家来けらいになりました。
次に、猿さると雉きじが桃太郎の家来になりました。
みんな元気に、鬼が島を目指めざして行きました。
桃太郎ももたろう鬼が島に着つくと、鬼たちは、鉄てつの門もんを閉しめました。
そこで、雉が中に飛んでいって、鬼たちの目めをつつきました。
鬼たちが驚おどろいている隙すきに、猿が岩いわを登のぼって門を開ひらきました。
「それ、いまだ!」桃太郎たちは、勇いさんで鬼の城に飛び込みました。
雉は目をつつきます。
犬は足に噛かみ付つきます。
猿は顔をひっかきます。
「痛い、痛い。
」鬼たちは、次々と降参こうさんしました。
鬼の大将たいしょうは、桃太郎と戦たたかっていました。
でも、力の強い桃太郎にはかないません。
地面じめんに押おさえつけられて、「宝物たからものを残のこらず差さし上あげますから、許ゆるしてください」と言って、降参しました。
桃太郎たちは、鬼からもらった宝物たからものを車くるまに積つんで、家に向むかいました。
(ロシア民話)あるところに、父親ちちおやと継母ままははと娘の、三人が住んでいました。
父親が留守るすの時、継母は娘むすめに言いました。
「私のおばさんのところへ行って、糸いとと針はりを借かりておいで。
」そのおばさんというのは、「恐おそろしい山姥やまんばバ-バ・ヤガ-です。
」継母は、娘をバ-バ・ヤガ-に食べさせようとしたのです。
賢かしこい娘は、自分のおばさんの所へ行って、どうすればいいか教おしえてもらうことにしました。
おばさんは言いました。
「お手伝てつだいさんにハンカチをあげて、白樺しらかばの木にリボンを結むすびな。
次にドアに油あぶらをさして、犬にはパンを、猫にはベーコンをやっておくんだよ。
」これを聞いて、娘はバ-バ・ヤガ-のところに向むかいました。
骨ほねと皮かわばかりに痩やせせたバ-バ・ヤガ-は、機はたを織おっていました。
娘が、糸と針を貸かしてくださいと言うと、バ-バ・ヤガ-は言いました。
「いいともさ。
用意よういをするから、お前は機を織っておくれ。
」それからバ-バ・ヤガ-は外そとに出ると、お手伝いさんに言いました。
「あの娘を朝ご飯に食くうから、お風呂ふろに入れておきな。
」これをこっそり聞いて、娘は震ふるえ上あがりました。
そこでお手伝いさんにハンカチを一枚やって、「お風呂は沸わかさないで。
」と頼たのみました。
機を織っていると、猫が来ました。
娘は猫にベーコンをやってから聞きました。
「ここをどうしたら逃にげられるの?」「はいはい。
このくしとタオルをあげます。
逃げる時、投なげるのです。
」バ-バ・ヤガ-こで、娘は逃げ出しました。
怖こわい犬もパンをもらうと、大人おとなしくなりました。
ドアには油をさしたので、静かに通とおしてくれました。
目を突つき刺さす白樺しらかばの木には、リボンを結んだので、黙だまって通してくれました。
その間あいだ、猫は機を織っていました。
でも、下手へたですから、バ-バ・ヤガ-はすぐに気づきました。
(グリム童話)男だけ、七人の子供がいる父親がいました。
そこで、どうにかして女の子が欲しいと願ねがっていました。
そして、とうとう八番目ばんめに女の子が生まれたのです。
でも、赤あかちゃんはとても体からだの弱よわい子でした。
ある日、父親は一人の男の子に言いました。
「赤あかん坊ぼうのために、泉いずみから水を汲くんでこい。
」一人の男の子が駆かけ出だすと、残のこりの六人も後あとを追おいかけました。
そして井戸いどの傍で押合おしあいをしているうちに、壺つぼを井戸に落おとしてしまったのです。
子供たちはどうしていいか分からず、べそをかいて立っていました。
父親は、戻ってこない息子に腹はらを立てていました。
「あんな悪餓鬼わるがきどもは、鴉からすにでもなってしまえ。
」そう怒鳴どなると、頭の上を黒い七羽の鴉が飛とび去さったのです。
父親は、心から悲かなしみました。
そして、女の子をなおいっそう大切たいせつに育そだてました。
女の子は賢かしこい娘むすめになりました。
ある時、娘は七人の兄のことを人の噂うわさで知りました。
娘は、父親に聞きました。
「私の七人の兄さんたちはどこへ行ってしまったのですか。
」「分からん。
皆神様のお考かんがえだ。
探さがしても無駄むだだよ。
」父親は答えました。
でも、娘は母の思おもい出でが詰つまった指輪ゆびわを持もって、こっそり兄あにたちを探さがしに出でかけました。
歩いて歩いて、とうとう世界せかいの果はてまでやってきました。
そこでは太陽がじりじり照てり付つけながら、子供を食べていました。
娘は逃げ出して、月の所に行きました。
でも、月は冷たく光ひかっているだけでした。
娘は星ほしの所に逃げました。
星たちは親切しんせつでした。
星たちは、娘にガラスの山に入る鍵かぎを渡わたしてくれました。
娘は、その鍵を持って、ガラスの山七羽の鴉からす小人こびとがいました。
「何の用事ようじだ。
」小人が言うので、答こたえました。
「鴉になった兄を探しに。
裸(はだか)の王(おう)さま(アンデルセン童話)ある国に、洋服(ようふく)が大(だい)好(す)きな王さまがいました。
王さまは、きれいな服を買うために、自分のお金(かね)を全部使ってしまいます。
お城(しろ)では、一時間ごとに服を着替(きか)えては、みんなに自慢(じまん)をしているのでした。
王さまの国に、二人の男がやってきました。
男たちは「私たちは、世界で一番(いちばん)美しい布(ぬの)を織(お)って、きれいな服を作ります。
」と宣伝(せんでん)をしました。
そして、「その服は、間抜(まぬ)けな人には見えないのです。
」とも言いました。
男(おとこ)たちのことが、間(ま)もなく王さまの耳(みみ)に届(とど)きました。
王さまはすぐに、「私の服を作(つく)れ。
」と、男たちに命令(めいれい)しました。
男たちは、すぐに布を織り始めました。
でも、本当(ほんとう)は、何もしていなかったのです。
ただ、仕事(しごと)をしているふりをしているだけでした。
それでも男たちは、王さまに、「きれいな絹(きぬ)の糸(いと)と、お金をください。
」と申(もう)し出(で)ました。
糸とお金をもらうと、すぐ自分たちの荷物(にもつ)の中に隠(かく)しました。
さて、王さまはどのくらい布が織れたか、気になります。
そこで、年(とし)を取(と)った大臣(だいじん)を男たちの所(ところ)に遣(つか)わせました。
大臣が見ても、布が見えません。
でも、男たちは、「どうです、すばらしい布でしょう。
これで服を作れば、どんなすばらしい物(もの)になるでしょう。
」などと言います。
もちろん、大臣は、見えないというと、間抜けだと思われます。
そこで、「実(じつ)に見事(みごと)な物だな。
」と言いました。
それから王さまの所に行って、「きっとすばらしいお洋服が出来(でき)上がるでしょう。
」と報告(ほうこく)しました。
大臣の報告を聞いた王さまは、毎日、「はやく洋服が見たい。
」と、男たちに催促(さいそく)しました。
(グリム童話)昔、ある国で、王様とお后きさき様の間に、女の赤ちゃんが生まれました。
さっそく、盛さかんなお祝いわいをすることになりました。
お祝いの席には、魔ま女じょも招まねかれました。
魔女は十三人いたのですが、金のお皿さらが十二枚まいしかなかったので、十二の魔女が招かれました。
魔女たちは、赤ちゃんに贈おくり物ものをしました。
はじめの魔女はやさしい心を、二番目ばんめの魔女は美しさを。
ところが、十一番目の魔女が贈り物をした時です。
突とつ然ぜん、お祝いに呼よばれなかった十三番目の魔女が現あらわれました。
そして、赤ちゃんにこう言ったのです。
「この子は十五歳の時、つむに刺さされて死ぬ。
」 そう言うと、さっと部屋を出て行きました。
つむは糸いとを紡つむぐために使う道具どうぐです。
すると、まだ贈り物をしていなかった、十二番目の魔女が出てきました。
この魔女は十三番目の魔女の呪のろいを消けすことはできませんでした。
でも、こう告つげたのです。
「いいえ、この子は死にません。
ただ百年、眠るだけです。
」王様は、すぐに国くに中じゅうのつむを燃もやすように命令を出しました。
お姫様は十五歳になりました。
ある日、お姫様は一人でお城しろの塔に登りました。
塔の奥では、一人のおばあさんがつむを使って、糸を紡つむいでいました。
「おばあさん、それはなあに?」お姫様はつむを見たことがなかったのです。
おばあさんはにやりと笑って答えました。
「これはつむだよ」お姫様が手を伸のばすと、つむがぷつりと指を刺さしました。
お姫様は、そのまま深い眠りについたのです。
眠ねむり姫ひめ眠ったのは、お姫様ばかりではありません。
王様も、お后様も、家来けらいも犬も鳩はとも竈かまどの火も眠りました。
やがて、お城は荊いばらですっぽりと覆おおわれました。
それで人々は、お姫様を眠り姫と呼びました。
たくさんの人が、眠り姫を起こそうとお城に行きました。
でも、荊に引っかかれて、誰一人お姫様のそばまでは行けなかったのです。
(イギリス民話)森に三匹の熊が住んでいました。
大熊おおぐまと中熊なかぐまとちび熊です。
ある日、三匹は森の奥おくに散歩さんぽに行いきました。
すると、小ちいさな女の子がやって来きて、勝手かってに熊たちの小屋こやに入りました。
女の子はテーブルの上に、麦むぎのお粥かゆがのっていたので、喜よろこんでいただくことにしました。
最初大熊のお粥を一口ひとくち食べました。
「熱あつすぎるわ。
」次つぎに中熊のお粥です。
「これは冷つめたすぎる。
」最後さいごにちび熊のお粥です。
これはちょうどよかったので、全部食べてしまいました。
次に大熊の椅子に座りました。
「これは硬かたすぎる。
」中熊の椅子は柔やわらかすぎました。
そこでちび熊の椅子いすに座ると、ぴったりです。
でも余り長く座っていたので、そこが抜ぬけました。
女の子は二階に上がって、大熊のベッドに潜もぐり込こみました。
「これは頭あたまが高すぎる。
」中熊のベッドは、足あしのほうは高すぎます。
ちび熊のベッドは体にぴったりです。
女の子はいい気持ちになって、眠ねむってしまいました。
やがて、三匹の熊が戻もどってきました。
大熊が吼ほえました。
「誰か、おれのお粥かゆを食くったな。
」中熊も言いました。
「誰か、私のお粥かゆに触さわったね。
」ちび熊が、小さい声こえで言いました。
「僕のお粥が無くなった。
」椅子を見て、大熊が怒鳴どなりました。
「誰か、俺の椅子に座ったな。
」中熊も言いました。
「誰か、私の椅子に座ったの」ちび熊もいいました。
「僕の椅子が壊こわれてる。
」そこで三匹は、二階にかいに上がって見ました。
また、大熊が叫びました。
「誰か、俺おれのベッ三匹さんびきの熊くま大声おおごえで言いました。
「嫌いやだわ。
誰か、私のベッドに入ったんだわ。
」ちび熊も、可愛かわいい声で言いました。
「誰か、僕のベッドに寝ている。
」女の子は、熊たちの声で目を覚ましました。
見ると、寝ているベッドの傍そばに、三匹の熊が並ならんで、自分の方を睨にらんでいます。
(日本昔話)むかしむかし、浦島太郎という漁師りょうしがいました。
ある日、浜辺はまべに行くと、子供たちが亀かめを捕つかまえていじめていました。
浦島太郎は、子供にお金をやって亀を助たすけ、海に返かえしてやりました。
浦島太郎が、海に出て釣つりをしていると、「浦島さん、浦島さん。
」と、呼よぶ声がします。
見ると、亀が海の上に顔を出して、呼びかけていたのです。
「わたしは、この間あいだ助けていただいた亀です。
お礼に竜宮りゅうぐう城じょうにご案内あんないいたします。
」浦島太郎は喜よろこんで亀の背中せなかに乗りました。
竜宮城は、海の底にある、夢のように美しいお城しろです。
お城に着くと、きれいな乙姫おとひめ様さまが浦島太郎を出迎でむかえました。
乙姫様は、「亀を助けてくださいまして、ありがとうございました。
どうぞここでゆっくり遊んでいってください。
」と言って、お城の中に案内しました。
毎日、たくさんのご馳走ちそうが並ならべられます。
鯛たいやひらめが、楽しい踊おどりを見せてくれます。
夢のような楽しい日が続つづき、いつの間にか三年が過すぎていました。
「そうだ、ふるさとに残のこしてきたお父さんとお母さんはどうしているだろう。
」浦島太郎はそう思うと、一度家に戻もどることにしました。
乙姫様は、悲かなしそうな顔をしながら、浦島太郎に箱はこを渡わたして言いました。
「これは玉手たまて箱ばこです。
この箱は、絶対ぜったいに開けないでください。
もし開けると、あなたとは二度とお会いできなくなるのです。
」浦島太郎が、ふるさとに戻ってみると、景色けしきがすっかり変わっています。
浦島太郎うらしまたろう浦島太郎が竜宮城にいた三年は、この世よでは三百年だったのです。
浦島太郎は、思わず玉手箱を開けてしまいました。
すると、箱からもくもくと白い煙けむりがあがって、浦島太郎はたちまち白髪しらがのお爺じいさんになってしまいました生词浦島太郎(みうらたろう) 人名漁師(りょうし) 渔夫浜辺(はまべ) 海边捕まえる(つかまえる) 抓住苛める(いじめる) 欺负助ける(たすける) 帮助返す(かえす) 还给,归还呼びかける(よびかける) 打招呼お礼(おれい) 感谢,还礼竜宮城(りゅうぐうじょう) 龙宫城案内(あんない) 向导夢(ゆめ) 梦,梦想,理想,幻想乙姫様(おとひめさま) 龙宫仙女,(古代)公主出迎える(でむかえる) 出迎,迎接鯛(たい) 加级鱼ひらめ 比目鱼いつの間にか 不知什么时候,不知不觉過ぎる(すぎる) 过,经过残す(のこす) 留下,剩下,保留悲しい(かなしい) 伤心,悲伤渡す(わたす) 交,交给玉手箱(たまてばこ) (童话故事)珠宝箱,玉匣すっかり 完全,全部もくもくと (烟等冒出来的样子)滚滚煙(けむり) 烟たちまち 一会儿,不大工夫白髪(しらが) 白发语法注释1.浦島太郎は、子供にお金をやって亀を助たすけ、海に返かえしてやりました。
(プルトガル民話)昔々むかしむかし。
とても子供がほしい王様おうさまとお妃様きさきさまがいました。
二人は三人の妖精ようせいに「どうか、私たちに子供を授さずけてほしい。
」とお願ねがいをしました。
「きっと、その願いは叶かなうでしょう。
」妖精たちは答えました。
十か月が経たち、王子様が生うまれました。
三人の妖精は、王子様に贈おくり物ものをするために、やってきました。
一人目めの妖精は美うつくしさを、二人目は賢かしこさを王子様に送りました。
三人目は、もう送るものがありません。
そこで、腹はらを立てて、「王子には、ロバの耳が生はえろ!」と叫さけんだのです。
王子の耳は本当ほんとうに、ロバの耳になってしまいました。
そこで、王様は、特別とくべつな帽子ぼうしを作つくらせて、王子の耳をいつも隠かくしていました。
でも、王子もやがて髪かみを切きらなくてはならない年ごろになったのです。
王様は床屋とこやを呼んで、こう命令めいれいしました。
「お前が見たものを誰にも喋しゃべってはならない。
もし喋ったら、首くびを切るぞ」でも、床屋は見たことを喋りたくてたまりません。
そこで、教会きょうかいの神父しんぷ様に相談そうだんをしました。
神父様は「土に穴あなを掘ほって、その秘密ひみつを話はなしなさい。
後あとから、穴あなを埋うめてしまうのです。
」と、教おしえました。
床屋は、教えられた通とおりにしました。
ロバの耳みみの王子おうじしばらくすると、穴のところから、葦が生はえてきました。
一人の羊飼ひつじかいがその葦で笛を作りました。
そして、その笛を吹くと、「王子の耳はロバの耳。
王子の耳はロバの耳。
」と鳴なるではありませんか。
この笛はたちまち評判ひょうばんになり、王様の耳にも届とどきました。
驚おどろいた王様が羊飼いを呼よんで、自分で笛を吹いてみました。
すると、やはり、「王子の耳はロバの耳」となるのです。
怒った王様は、床屋の首を刎はねようとしました。
すると、王子様がこう叫んだのです。
三匹(さんぴき)の子豚(こぶた)(イギリスの民話)昔、おばあさんと三匹の小豚がいました。
ある時、おばあさんが小豚たちに言いました。
「この家にはもう食べる物がないよ。
みんなここを出て、幸(しあわ)せをお捜(さが)し。
」そこで、三匹の小豚は、それぞれに家を出ました。
初めに家を出た小豚は、藁(わら)で家を造(つく)りました。
すると間もなく狼(おおかみ)がやってきました。
「小豚や小豚。
わたしを家に入れておくれ。
」「いやだ、食べられちゃうもの。
」と、小豚が言うと、狼は笑って言いました。
「藁の家なんか、ふっふーのふーとひとふきさ。
」そして、ふっふーのふーと藁の家を吹(ふ)き飛(と)ばして、小豚を食べてしまいました。
二番目に家を出た小豚は、木(き)の枝(えだ)で家を造りました。
すると、やはり狼がやってきて言いました。
「木の枝の家なんか、ふっふーのふーを二回さ。
」そして、ふっふーのふー、ふっふーのふーで家を吹き飛ばして、小豚を食べてしまいました。
三番目に家を出た小豚は、煉瓦(れんが)で家を造りました。
煉瓦の家は、狼が何回ふっふーのふーと頑張(がんば)っても、吹き飛びません。
怒(おこ)った狼は、「覚(おぼ)えていろ。
必ずおまえを食べてやる。
」と言って、帰っていきました。
次の日、狼がやってきて、小豚に呼(よ)び掛(か)けました。
「美味(おい)しい蕪(かぶ)がなっている畑(はたけ)に行こうよ。
」「いいよ。
何時に行くの?」小豚が言うと、狼は、「六時だよ。
」と答えました。
そこで小豚は五時に畑に行って、蕪を全部取ってしまいました。
狼は悔(くや)しがって、また言いました。
「明日の四時に、りんごを取りに行こう。
」そこで小豚は三時に行って、りんごを全部もいできました。
怒った狼は、小豚の家の屋根(やね)に登りました。
煙突(えんとつ)から家の中に入ろうというのです。
小豚は、煙突の下で火(ひ)を燃(もや)して、大きな鍋(なべ)でお湯(ゆ)を沸(わ)かしました。
(イソップ寓話)亀が、ゆっくりゆっくり道を歩いていました。
池にある、自分の家に帰かえるところです。
そこへ兎が、ぴょんぴょんと跳はねながらやって来ました。
「亀君、あんたはほうとうに遅おそいねえ。
それでは家に着く前に、日ひが暮くれてしまうよ。
」亀は、怒って言いました。
「僕ぼくだって、いざとなれば、とても早はやく走はしることができるんだ。
」兎は、笑って言いました。
「いざっていうのは、何時いつのことだい。
」それから、兎は少し考えてから言いました。
「よし、明日の朝、向こうの岡おかまで競争きょうそうしようよ。
それが君のいざっていう時さ。
」「分かった。
競争しよう。
」亀は答えました。
次の朝、亀と兎は岡の天辺てっぺん目指めざして、よーい、どんです。
兎はぴょんぴょん川を渡わたり、森を過ぎ、野原のはらを横切よこぎって走りました。
岡に登る坂道さかみちまで来た時、兎は振ふり返かえりました。
亀の姿すがたは見えません。
「ふん、どんな問題。
だいたい、亀が兎とかけっこしようなんて馬鹿ばかな話さ。
どれ、ここいらで一休みしよう。
」兎はそばの草原くさはらにごろんと寝転ねころび、そのまま眠ってしまいました。
亀は随分ずいぶん経たってから、兎の所まで来ました。
一生懸命歩いたので、汗あせびっしょりです。
でも、寝ている兎を見て、にっこり笑いながら言いました。
「お先さきに失礼。
」こうして、兎は亀に負まけたのです。
生词ゆっくり 不紧不慢,慢慢的跳ねる(はねる) 蹦,跳遅い(おそい) 慢暮れる(くれる) 天黑,日落走る(はしる) 跑岡(おか) 山岗,小山兎うさぎと亀かめ竞赛,竞争天辺(てっぺん)顶,顶峰渡る(わたる)渡过横切る(よこぎる)横穿,横过ごろんと躺下貌寝転ぶ(ねころぶ)横卧,随便躺下びっしょり湿透にっこり微笑貌语法注释1.池にある、自分の家に帰るところです。
/正要回池塘里的家。
句型“~ところだ”前接动词终止形,表示动作和行为等即将实施、发生。
(グリム童話)赤頭巾ちゃんは、可愛かわいい女の子です。
ある日のこと。
お母さんが、赤頭巾ちゃんに言いました。
「おばあさんにお菓子かしと葡萄酒ぶどうしゅを届とどけておくれ。
寄より道みちをしてはいけませんよ。
」 「わかったわ。
」と、赤頭巾ちゃんは言いました。
おばあさんは森の奥おくに住んでいます。
森の入口いりぐちに着いたとき、狼が出てきました。
「赤頭巾ちゃん、おばあさんの所ところに行くんだろう。
それなら、花を摘つんで行きなよ。
」 「それはいい考えね。
」森には、たくさんの花が咲いていました。
赤頭巾ちゃんが、寄り道をして花を摘んでいる間あいだに、狼はおばあさんの所に行きました。
そして、おばあさんをぺろりと飲み込んで、ベッドに潜もぐり込こみました。
今度こんどは、赤頭巾ちゃんを呑のもうというのです。
赤頭巾ちゃんが、おばあさんの家に着きました。
おばあさんはベッドに寝ていました。
「おばあさんの耳は大きいのね。
」「お前まえの声を聞くためさ。
」「目も大きいのね。
」「お前をよく見るためさ。
」「どうして口がそんなに大きいの。
」「それはお前を食べるためさ。
」狼はそういうと、赤頭巾ちゃんに飛びかかって、ぺろりと飲み込んでしまいました。
その時、一人の猟師りょうしが通りかかりました。
庭にわで、狼がぐっすりと眠ねむっています。
「おばあさんを食べたな。
」猟師はそういうと、狼のお腹なかをはさみで切きりました。
赤頭巾あかずきんちゃんすると、まず赤頭巾ちゃんが出てきました。
続つづいておばあさんも這はい出だしてきました。
狼のお腹には、石を詰つめました。
狼は目がさめると、傍そばに猟師がいるので、慌あわてて逃げ出しました。
でも、お腹に石が入っているので、間もなくどさりと倒たおれて死んでしまいました。
赤頭巾ちゃんは、おばあさんに言いました。
「もう森で寄り道はしないわ。
狼に食べられちゃうものね。
」生词赤頭巾ちゃん(あかずきんちゃん) 小红帽お菓子(おかし) 糖果,点心届ける(とどける) 送、送到寄り道(よりみち) 绕道,顺路奥(おく) 里头,深处,摘む(つむ) 摘,采,掐ぺろりと 立刻吃光,吐舌貌飲み込む(のみこむ) 吞下潜り込む(もぐりこむ) 躲在,躲入,藏在お前(まえ) 你(第二人称俗称)飛びかかる(とびかかる) 猛扑过去猟師(りょうし) 猎人通りかかる(とおりかかる) 路过,从那里走过ぐっすり 熟睡貌続く(つづく) 继续這い出す(はいだす) 爬出詰める(つめる) 装入覚める(さめる) 醒,醒悟傍(そば) 旁边慌てる(あわてる) 急急忙忙,惊慌逃げ出す(にげだす) 逃出,溜走,开始逃跑間もなく(まもなく) 不久,不大一会儿どさりと 扑通一声倒れる(たおれる) 倒下语法注释1.それなら、花を摘つんで行きなよ。
(日本昔話)むかし、家禄かろくという貧まずしい若者わかものがいました。
家禄は、年老としおいた母親と暮くらしていました。
ある時、山の中でわなにかかった鶴を見つけました。
「おお、かわいそうに。
」家禄は、鶴のわなをはずして、逃にがしてやりました。
とても寒い夜でした。
誰かが、とんとんと戸とを叩たたきます。
家禄が、不思議ふしぎに思って戸を開けてみると、外に驚おどろくほど美しい娘むすめが立っています。
娘は、美しい声で言いました。
「道に迷まよってしまいました。
どうか、一晩ひとばん泊めてください。
」家禄は驚きましたが、それでも快こころよく泊めてやることにしました。
次の日、突然娘が言いました。
「わたしをあなたのお嫁よめさんにしてください。
」家禄は、またびっくりです。
「毎日、食べるものもないほど、貧しいわたしです。
お嫁さんをもらうなんて、無理むりです。
」でも、娘は、「それでもいいですから。
」と言って、聞きません。
それを聞いた家禄のお母さんが、「それほど言うのなら、お嫁にしてあげなさい。
」と家禄に言いました。
とても幸しあわせな日が続つづきました。
ある時、お嫁さんが言いました。
「これから三日で、わたしは布ぬのを織おります。
でも、わたしの姿すがたは絶対に覗のぞかないでください。
」そして、機織はたおりの周りをぐるりと屏風びょうぶで囲んでしまいました。
鶴つるの恩返おんがえしトンカラカラトンカラカラと、布を織り、三日目めにそれはそれはきれいな布をもって、屏風のかげから出てきました。
「これを、お殿との様に売ってきてください。
」お殿様は高いお金で布を買ってくれました。
それから言いました。
「もう一枚いちまい持って来い。
もっと高いお金で買ってやろう。
」「それは、うちのお嫁さんと相談そうだんしないと約束やくそくできません。
」家禄はそう言ったのですが、わがままな殿様はどうしても約束しろと言います。
家禄はしかたなく、「ではもう一枚だけ。
童話集
第1話 ウサギとカエル
ある日、ウサギたちがあつまって、はなしあっているうちに、みんな、ひどく悲しくなってしまいました。
なぜなら、ウサギはいつもビクビクして、くらしているからです。
「本当に、ぼくらは人間にも、イヌにも、ワシにもねらわれてるし、ほかにも、ぼくらをエサにしようとしている動物はいっぱいいるから、こわいなあ。
毎日こんなにおそろしい思いをするくらいなら、どうだろう、いっそ、ひと思いに死んでしまうほうが、ましじゃあないか」
ウサギたちはこう考えて、みんなで池に飛び込んで死ぬことにきめました。
そこでウサギたちは、いっせいに池をめざして走っていきました。
ところが、その池のほとりには、たくさんのカエルがいて、ウサギたちの足音を聞いたとたんに、あわてて水に飛び込んで逃げました。
それを見て、ウサギの中の一番かしこい一匹が、みんなにいいました。
「おーい、みんな待ちたまえ。
自殺はやめ
よう。
ごらんのとおり、ぼくたちよりも、もっとよわむしで、ビクビクしているやつがいることがわかったからね」
このお話しは、ふしあわせな人は、自分よりもふしあわせな人を見ると、安心するものだということをおしえています。
おしまい
第1話 兔子與青蛙
有一天,兔子們聚集在一塊,聊着聊着就變得十分悲哀起來。
爲什麽呢?兔子們總是在生活顫顫驚驚地恐慌中。
“是呀!我們總是被人類,被狗,被老鷹掠殺淘汰,且拿我們當作誘餌的動物多得數不勝數,眞是太可怕,太恐怖了。
每天這樣驚恐地活着,倒不如狠下心死了得好,如何?” 兔子們這樣想着,決定大夥一塊投池自殺。
所以,兔子們一齊跑向池塘。
然而,在那池塘的旁邊很多青蛙,一聼到兔子們的跑步聲,就慌忙地跳進水裡,逃走開了。
看到這一切,兔子中最聰明的那隻,對大夥說道:“喂~,大家等一等。
別自殺啦!正如你們所看到的,牠讓我們明白還有比咱們更膽小,更顫顫驚驚活着的動物呢。
”
這個故事告訴我們:不幸的人看到比自己更加不幸的人時,就會安心了。
童話集第2話造船所のイソップ
イソップは、ある日ひまつぶしに、造船所に寄ってみました。
造船所の職人たちは、へんな人がきたと思って、くやしかったらなんとかいってみろと、わいわいからかいました。
そこでイソップは、こんな話しをしたのです。
「むかしむかし、まだこの地球が形もなくて、水しかなかったときのことです。
ゼウスの神は、水だけではこまると考えて陸を呼びました。
そして、『これから3回にわけて、この地球ぜんたいにある海の水を飲みなさい』といいつけました。
陸はさっそく、仕事にかかりました。
1回目に、ぐーっと飲むと、山が出てきました。
それから2回目に、ぐーっと飲むと、平野があらわれました。
というわけだから、こんど3回目に陸がぐーっとやれば、海はなくなってしまうから、あなたがたも仕事がなくなるわけですよ」
このお話しは、自分よりも頭のいい人をからかうと、ひどいしっぺがえしをくらうということをおしえています。
おしまい伊索在造船廠
有天,伊索閒暇時,順道到造船廠看看。
造船廠的工人們認爲來個怪人,哪能不說點什麽逗逗他,便亂哄哄地開起玩笑來。
於是伊索道:
“很久很久以前,那時的地球還沒有形狀,到處是一片混沌之水。
神宙斯(希腊神话中的主神,第三任神王,是奥林匹斯山的统治者)認爲:到處僅是水,很困擾,便叫來陸路。
然後,吩咐道“現在開始分三次,把地球的海水全部喝乾。
”陸路很快便着手幹起來。
第一口咕咕喝下去,出現了山峰。
第二口咕咕喝下去,展現出原野。
若他第三口也這樣喝下去的話,大海就將失去,那麽你們這點技藝就毫無用處了。
”
這則故事告訴我們:
嘲弄比自己聰明的人,往往只會自討沒趣。
泉のほとりのシカとライオン
のどのかわいたシカが、泉のほとりへやってきまし
た。
水を飲んだ後、ふと見ると、自分のかげが水にうつ
っています。
大きくて、いくつもの枝にわかれた角は、われながらうっとりするほど立派です。
シカは、すっかりとくいになりました。
ところが足を見ると、ヒョロヒョロしてたよりない感じなので、がっかりしてしまいました。
「せっかく、これほど立派な角を持っているのに、この足ではなさけない」
シカが水にうつった自分の姿をながめて考え込んでいるところへ、とつぜんライオンがあらわれました。
シカはいそいで、逃げました。
ライオンは追いかけましたが、シカは足の速い動物ですから、いくら強いライオンでも追いつけません。
それどころか、シカはずんずんとライオンを引き離してしまいました。
野原がつづいているあいだは、シカはライオンのずっと先を逃げてゆくことができました。
そのうちに、シカは森にさしかかりました。
すると、大きな角が木の枝に引っかかって、うまく走れなくなりました。
そうして、ぐずぐずしているうちに、ライオンに追いつかれて、つかまってしまいました。
ライオンのえじきになったシカは、死ぬ前に心の中でいいました。
「なさけないことだ。
わたしににくまれていた足がわたしを助けてくれたのに、わたしがじまんしていた角のために、こうして死ななければならないとは」
このシカと同じように、あぶない目にあったとき、ふだんはあまり信用していなかった友だちがわたしたちを助けてくれ、はんたいに、いつも信じていた友だちがわたしたちを見捨てることがあるものです。
おしまい
川と海
川がたくさんあつまって、海にもんくをいいました。
「あなたの中に入っていくわたしたちは、もともとあまくて飲めるのに、どういうわけであなたは、わたしたちを塩からくして、飲めなくするのですか」海は、こう言いました。
「では、わたしのところに来なければいい。
そうすれば、塩からくはなりませんよ」
このお話しは、どうすることもできないことで、あれこれともんくをいう人にきかせるはなしです。
おしまい
河流與大海
河流彙集在一塊,對大海抱怨。
“流向你大海的我們,原本甘甜可口可飲用,可是爲什麽你,讓我們河流變得鹹且無法飲用了呢?”
大海這樣說道:
“這樣,那你們就可以不用來我這呀,這樣就不會變鹹了呀!”
這個故事告訴我們:
完全無法改變的事物,無需解釋給抱怨這抱怨那的人聼。