日本の漫画
今日の日本で見られる漫画が生まれたのは明治時代で、新聞漫画が最初である。
風刺絵に近い漫画から始まり、現在でもほとんどの日刊新聞にされている４コママンガに発展した。
ストーリー性を重視した漫画も第二次世界大戦前に生まれ、主として少年向きの人気キャラクターが活躍する漫画が呼び物になった。
漫画の読み手は初めは主として子供であったが、１９６０年代になると「劇画」が生まれ、そのリアルな絵と社会的なテーマによって、大学生を中心に大人の読者を増やして行った。
その後も多くの漫画家が多彩な表現に挑戦し、娯楽性を持ったものだけでなく、芸術的、文学的価値を持つ作品が生み出された。
これらの中には翻訳され、海外で楽しまれているものもある。
１９９４年、日本における出版物の年間総発行部数約６４億冊のうち、数１０％が漫画である。
中でも劇画スタイルが最もおおく、週刊誌として版行されているものの中には数１００万部も売れているものもある。
１９９５年には漫画文庫ブームも再来した。
今日では漫画は、新聞や雑誌には必要欠くべからざるものであり、企業の会社案内ペンフレットにさえ姿を現す。
こうして漫画はすべての日本人にとって不可欠の表現手段となっている。
