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中国政府は、このところテレビドラマで人気を集めるあるジャンルの取り締まりを始めた。中国に関するブログ「チャイナ・ハッシュ」の記事を見てみよう。
「──タイムトラベル物のテレビドラマではたいてい、現代に生きる主人公しゅじんこうが何らかの理由、何らかの手段しゅだんで時空じくうを旅たびし、古代こだいの中国へたどり着く。そこで彼(または彼女)はさまざまなカルチャーショックを体験するが、少しずつ環境に慣れていき、ついにはその時代の誰かと恋に落ちる。
中国の視聴者しちょうしゃがこの手の話が好きなのは間違いない。政府当局の国家ラジオ映画テレビ総局そうきょくはそれが気に入らないようで、タイムトラベルを扱うドラマの制作停止を命めいじた。
停止の決定は4月1日のテレビドラマ監督委員会かんとくいいんかいの会合で下されたが、なにもエイプリルフールの悪わるふざけというわけではない。ドラマ制作に反対する当局とうきょくにはもっともな理由がある。
『タイムトラベルはテレビや映画で人気のテーマになりつつある。だがその内容や、誇張こちょうされた演技えんぎには問題がある。多くの物語はまったくの作り事で、目新めあたらしさばかりが強調きょうちょうされている。プロデューサーや脚本家きゃくほんかは、真面目な歴史をふざけて扱っている。今後は決して奨励しょうれいされるべきものではない』──」
米ニューヨーカー誌のリチャード・ブロディは、検閲官けんえつかんが不満ふ まん
なのはドラ
マが描く中国の歴史観れきしかんよりも、そこでほのめかされている現代中国の姿だと指摘してきしている。
「──中国のタイムトラベル・ドラマに共通きょうつうするのは、逃避とうひという概念がいねんだ。共産党きょうさんとうに支配しはいされた現代の中国から、別の時代の中国に逃にげ出だす。そこ
は時代遅れで奇妙きみょうな慣習かんしゅうがあるものの、愛と幸せを見つけられる場所。
タイムトラベルは、制約せいやくの多い現代社会から自由になる夢の役割やくわりを果は
たす。バカげた独裁体制どくさいたいせいから逃れる願望がんぼうを描いたものとも言える──」
米バラエティー誌によれば、古典のいくつかの名著めいちょを基にした作品や欧米スタイルの刑事けいじドラマも制作停止になったという。
4月にグーグルの新CEOに就任しゅうにんする予定のグーグル共同創業者きょうどうそうぎょうしゃラリー・ペイジには、「世界中の情報じょうほうをデジタル化する」という夢がある。だが先週、その夢に大きな障害しょうがいが立ちはだかった。 あらゆる書籍しょせきをデジタル化してネット上で公開こうかいしようとするグーグルは08年、そうした行為こういを著作権侵害ちょうさくけんしんがいだと訴つったえていた出版社しゅっばんしゃや作家ら和解わかいし、作品がオンラインで閲覧される度に作家や出版社に著作権料けんりょう
に入る仕組しくみをつくることにしていた。だが先週、ニューヨーク連邦控訴審れんぽうこうそしんはこ
の和解を認めない判決を下し、グーグルにさらに厳格げんかくな著作権保護策ちょうさくけんほごさく
を要求。グーグルの電子図書館構想こうそうは宙ちゅうに浮ういてしまった。 太平洋たいへいようを挟はさんだ中国でも、ある意味で似たような論争ろんそうが巻き起こっている。中国最大さいだいの検索けんさくエンジン「百度(バイドゥ)」が、作者の許可きょかなくコンテンツをサイト上で無料公開むりょうこうかいしているとして、50人以上の作家らが著作権侵害を訴えているのだ。
■28歳の若者わかものの正義感せいぎかんと皮肉ひにくが冴さえる
今のところ「訴え」は法廷闘争ほうていとうそうではなく、メールによる抗議運動こうぎうんどうの形
かたちをとっている。百度が批判ひはんされているのは、自社サイトで著作権侵害が横行
おうこうしているのを容認ようにんしている点だ(情報を無料で閲覧できるようにして世界を
よりよい場所に変えるというラリー・ペイジ流の理想主義を、百度のロビン・リーCEOが持ち合わせているとは、誰も考えていない)。
中国随一ずいいちの有名ブロガー、韓寒(ハンハン、28歳)にとって、グーグルのニュースが飛び込んできたこのタイミングは、百度の著作権問題に一石いっせきを投
とうじる絶好ぜっこうのチャンスだ。プロのラリーレーサーでもある韓寒は、米外交誌べいがいこうしフォーリン・ポリシーで昨年の「世界の思想家しそうか100人」に選ばれた人物じんぶつ
で、ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニストになるとも噂うわさされている。 独特どくとくの正義感と皮肉を交まじえ、混沌こんとんの中から明確めいかくな教訓きょうくんを切きり取と
るのが韓寒の得意技とくいわざ。さらに、さまざまな意見や利害りがいの対立たいりつを、特定とくていの個人こじん──
今回はロビン・リー──への非難ひなんに集約しゅうやくさせるテクニックも合わせもっている。
■無料むりょうと共有きょうゆうを旗印はたじるしにする検索けんさくサイトのまやかし
今後こんご、アメリカのメディアに登場とうじょうする機会が増ふ
えそうな韓寒を知るチャンスでもあるから、彼の3月25日付けのブログ記事「百度よ、恥はじを知れ」を見てみよう。
百度は、インターネットの精神は「無料」と「共有」だと主張しているが、私はこの考え方に賛成さんせいしない。私に言わせれば、インターネットの真髄しんずいは「自由」と「情報じょうほうを広ひろめること」だ。 もし無料であることがネットの精神であるなら、百度はなぜ、検索結果を装よそ
って表示ひょうじされる広告こうこくに課金かきんするのか。もし共有することがネットの精神であるなら、中国随一の億万長者おくまんちょうじゃ
になったロビン・リーはなぜ、個人と会社の富とみを我々に分け与えないのか。
商品を無料で提供し、それを目当てにサイトにやってくるユーザーの数を売りにして広告料を取る、というのが百度のビジネスモデルだ。それ自体に問題はないが、そうした商品の作り手も生活の糧かてを得える必要があることを忘れないでもらいたい。
共有とは、皆が互いに自分のものを持ち寄り、その中で気に入ったものを持ち帰るという行為のはずだ。だが現状では、我々は皆、他人の持ち物を持ち寄り、それを分け合っている。それが、百度流の「無料の商品を共有する」ということなのだ。