一级读解作业
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文章(1)
「太田さん、かわりませんね」
(中略)、四年ぶりにホテルのティー·ルームでお会いした編集者のAさんからそのように言われたとき、わたしはみた目のことをいわれたのだと思って、自然ににっこりした。「Aさんも、お変わりありませんわ」
ダーク·グレイのスマートな背広姿は、四年前と変わりがなかったが、その髪にはいくらか白いものが目立つようになったなと思いながらそういったのである。
「いや、ちょうど十五分、遅刻したところがですよ」
Aさんはめがねの奥の眼をいたずらっ子の少年のように、わざと大きくしながらいわれた。私は、しばたくの間顔を上げることができなかった。
(問1)「しばたくの間顔を上げることができなかった。」とあるが、それはなぜか。
1.Aさんのいたずらっ子の少年のような眼がとても面白かったから。
2.約束の時間に十五分も遅れたことを恥ずかしいことだと思ったから
3.Aさんのダーク·グレーの背広姿があまりにスマートに見えたから
4.Aさんがいったことばを自分が誤解していたことに気がついたから
文章(2)
「日本の未来をつくる会」は、日本再生のグランドデザインを考え、提案していくシンクタンクです。現在、日本では旧体制からの革新が進むものの、先が見えない状況です。それは、将来のビジョン、すなわち日本のグランドデザインのないことが要因となっています。「日本の未来を作る会」は、今年五月に第一回シンポジウムを東京で開催しました。続く第二回シンポジウムを、ここ岡山で開催するするのは、日本海と太平洋に挟まれた日本列島の中で、中国、四国間は、美しい瀬戸内海のある特徴的な場所であり、海の領域かも考えられる地域だからです。今後、地方分権が進んだ暁には、地域主義の時代が訪れます。地方と中央の役割分担をどうしていくのか—――、地域に住んでいる方、地元企業の方など、皆さんに大きいに考えていただき、また、力を尽くしてもらうことで、地方に大きいな実りがあると考えます。当会も、グランドデザインを通じて、日本の美しい将来の「器」を作っていきたいと思います。
問「先に見えない状況」とあるが、なぜ筆者は日本の先が見えないと思っているか。
1.日本には日本の将来を作るためのシンクタンクがないから
2.日本では、旧体制がまだ日本の政治体制を主導しているから
3.日本は島国で、日本の発展が大きく制御されているから
日本の将来を設計するシステムがまだかくりつしていないから
文章(3)
次の文章を読んで、問いに対する答えとして最も適当なものを1,2,3,4から一つ選びなさい。
家事労働は、やってみると案外と簡単なものだ。嘘だと思う男性諸君は、一度やってみるといい。今はいい洗剤があるから皿洗いは楽だし、研いだ米に分量の水を入れて、スイッチを押せば自然に炊きあがる電気炊飯器という便利な器械もある。やる気になれば男だって一人で飯をつくり、暮らして行けないことはない。
わが家は、妻が毎日仕事に出かけ、僕は家で仕事をしているから、生活のパターンがふつうのサラリーマン家庭とは逆になっている。
そうは言っても、仕事から帰って来た妻が食事を作り、後片付けもしていた。それを見て、大変そうだなと思い、後片付けくらいはしてやるよと気軽に台所に立ってみた。ところが、やってみると案外に楽しかった。汚れた食器が次々にきれいになっていくのはなかなか気持ちのいいものだ。わずか10分か15分で、ひと仕事終えたという労働の充実感も味わえる。この、ひと区切りつくというのが家事労働の面白いところかもしれない。 60歳を過ぎた僕がこんなことを言うと、同年輩の亭主族からはなんと甘っちょろいと思われるかもしれない。20代30代からは、なんで今さらそんなことに気づいたのだと言われそうだ。
「最近の女性は耐えるということを知らない」などと世間では言っている。確かに昔に比べると、我慢するということが少なくなったようだが、これは()ことだと思う。
昔の女性が我慢していたのは、経済力がなくて夫に養われているという意識があったからだろう。今は、仕事を持ったりパートタイムで働いたりして、ちゃんと収入を得られるようになった。しかも、亭主が汗水たらして働いていても、たいして高い給料をもらっているわけではないのだという現実もわかってくる。
(中略)
わが家の場合、今の若夫婦のように、権利だ義務だと分けて、家事を分担しているのではない。なんとなくそういう具合になっている。とはいえ、サラリーマンを続けていたら、なんとなくそういう具合にはならなかっただろう。
権利だ義務だというのは、押しなべて世間に広がらなくてはならない決まりである。家庭にそんなものはいらない。家庭にあるのは流儀だろう。サラリーマンにはサラリーマンの家庭の、わが家にはわが家の流儀がある。
おおまかであって、伸縮自在だけれども、ひとつの流れになっているという曖昧な流儀が、おおまかな僕には似合っている。
問(1)()に入る最も適当な言葉はどれか。
1つまらない2いい3おどろくべき4よくない
問(2)筆者は、どうして今の女性は我慢をしなくなったと考えているか。
1家事労働は女性の義務ではなく、男性も相応に分担するべきだという考え方が広がったから
2人々が権利や義務について考えるようになり、女性も権利を主張できるようになったから
3経済力をつけたので、亭主が稼ぐということをそんなに偉いこととは思わなくなったから
4経済力がなくても、妻は夫に養われているという考えを持つ女性が少なくなったから
問(3)筆者が家事労働を始めた理由は何か。
1家事は夫婦で分担するものだという考えに共鳴したから
2経済力がなくなり家事を分担せざるを得なくなったため
3男性が台所に立ちたくなるような環境が整ってきたから