日语民间故事

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むかしむかし、二人の仲の良い兄弟が、それぞれに家を持って住んでいました。


很久很久以前,有关系很好的兄弟两,住在各自家里。


弟は真面目な働き者で、その日も朝早くに起きて、おいしい桜島大根を煮ていました。


弟弟是个很认真的劳动者,那一天也起得很早,煮美味的樱岛萝卜。


するとその匂いに釣られて怠け者の兄がやって来たので、弟は煮えたばかりの桜島大根を兄に食べさせてやったのです。


这时那个懒惰的哥哥闻香而来,于是弟弟就把刚煮好的樱岛萝卜给哥哥吃。


すると兄は、「ほう。ふとか大根だな。???もぐもぐ。うまか!こら、うまか大根じゃ。どうやって作った?」と、尋ねるので、弟は笑いながら答えました。「簡単じゃ。このなべは大根を入れておくだけで、こげにうまく煮えるんじゃよ」


哥哥问道「哇,好大的萝卜啊。???唔唔唔。真好吃啊!哇,这么好吃的萝卜啊。这是怎么做的呢?」弟弟笑着回答道「很简单的。只要把萝卜放进这个锅里,就能煮出很好吃的萝卜喽」


「ほうー、それは簡単じゃ」


「哦—,这很简单嘛」


兄はなべを弟から借りて帰ると、さっそく桜島大根を放り込みました。


哥哥借了弟弟的锅回去之后马上把樱岛萝卜放了进去。


「火をたかんでも、ええちゅうことじゃし、一寝入りするか」


「就算是烧火也要花一点时间,先睡一觉吧」


さて、しばらくして起きた兄は、桜島大根の様子を見てびっくり。


然后,睡了一会起来的哥哥看了一下樱岛萝卜的样子吓了一跳。


「何じゃ。全然煮えとらんとぞ、プカプカ浮いとるだけだ」


「什么呀,完全没煮熟嘛,只是这样飘着啊」


兄は頭をかしげながら、弟の家に桜島大根の煮方を教えてもらいに行きました。


哥哥一边歪着脑袋想一边去弟弟家请教樱岛萝卜的煮法。


「兄さん、いくらよかなべでも、大根を切って入れるだけじゃ、煮えんよ」


「哥哥,就算是再好的锅,光是把萝卜切片往里扔的话怎么会煮开呢」


弟はそう言って、桜島大根の煮方を丁寧に教えてやりました。


弟弟这样说着,就很耐心地把樱岛萝卜的煮法告诉哥哥。


「まずは朝早うに起きて、なべにたっぷりの水と大根を入れて、木の枝をくべるんだ。そいで、川の土手に行って牛のエサになる草をカゴいっぱいに切って帰ってくる。すると、うまか大根が煮えとるだ」


「首先要早起,然后在锅里放入充分的水和萝卜,还要添加树枝。然后,去河堤割给牛吃的那种草

,装满一箩筐回来。这样的话就能煮出好吃的萝卜了」


さあ、それを聞いた兄はうまい桜島大根を食べたい一心で、翌朝早くに起きてなべにたっぷりの水と桜島大根を入れると、木の枝に火をつけてぐつぐつと煮始めました。


听了这个的哥哥因为一心想吃樱岛萝卜,所以第二天一大早就起床了,在锅里放了满满的水和樱岛萝卜,然后用树枝生火,开始咕噜咕噜地煮了。


そして眠い目をこすりながら、牛のエサになる草を切りに出かけたのです。


然后睡眼惺忪地出去割喂牛的那种草了。


「ああーっ、眠いけんど、草を刈らんと大根が煮えんでのう」


「啊——,困死了,可是如果不割草就煮不了萝卜啊」


やっと草がカゴいっぱいになった兄は、急いで家に向かいました。


好不容易割了一箩筐草的哥哥急急忙忙往家里赶去。


家の戸口まで来ると、大根を煮込んだ良いにおいが、ぷーんとただよってきます。


刚来到家门口,萝卜的香味就扑鼻而来。


兄は草カゴを放り出すと、うまそうに煮えた大根を口に放り込みました。


哥哥放下装草的箩筐,马上把看着很好吃的煮萝卜放进嘴里。


そのおいしさといったら、涙が出てくるほどです。


这种美味,简直好吃得让人忍不住想流泪啊。


「うまか!働いた後の大根汁は、格別じゃ!」


「真好吃!劳动后的萝卜汤可真美味啊」


その後、おいしい桜島大根汁を食べる為に、兄は村一番の働き者になったという事です。


从今往后,为了能吃到美味的樱岛萝卜汤,哥哥成了村里最勤劳的人。



如梦般的相遇

むかしむかし、日本に仕事で来ていたオランダ人が国へ帰る時、通訳の人たちが船まで見送りに来ました。


很久很久以前,来日本工作的荷兰人回国时,一些翻译送他到船上。


そして長崎の港にいる船の中で、お別れのパーティーをする事にしたのです。


而且,在长崎港的船上,为他举行了送别会。


通訳仲間が船の中で酒を酌み交わしていると、すっかり上機嫌になったオランダ人が言いました。「みなさん方のおかげで、無事に仕事をすます事が出来ました。感謝します。ありがとう。そのお礼に、何でもお望みの物を本国からお送りしましょう」


翻译们在船上互相敬酒,荷兰人兴致高昂地说道「托大家的福,能够顺利完成工作。非常感谢。作为礼物,大家有什么想要的,我可以从荷兰寄给大家」


通訳の人たちは喜んで、あれやこれやと色々な物を頼みました。


翻译们高兴极了,委

托了各种各样的东西。


でも、その中でただ一人、西田長十郎(にしだちょうじゅうろう)だけが黙っています。


但在这其中只有一个叫西田长十郎的人没有说话。


通訳はみんな長崎の人間でしたが、この西田という通訳は江戸からやって来たのです。


翻译都是长崎的人,唯独这个叫西田的翻译是从江户来的。


長十郎が何も言わずに黙っているので、オランダ人が尋ねました。「長十郎さん、あなたは、何をお望みですか?」


因为长十郎什么都没说,所以荷兰人便问他「长十郎,你有什么想要的吗?」


「はい。わたしには、別に欲しい物はありません。ただ」


「是的,我没有什么别的想要的东西,只是」


「ただ?」


「只是?」


「実は、残してきた妻子の事が気がかりなのです。江戸からこの長崎へ来てから、はや六年。その間、妻子の顔を見ておりませぬ。妻子がいま、どの様に暮らしておりますやら。それを知りたいだけが、願いでございます」


「其实,我比较挂念留在家里的妻子。我从江户到长崎已经快六年了。这六年都没有见过妻子的容貌。妻子现在过得怎么样了,我就想知道这个,拜托了」


するとオランダ人は、にっこり笑って言いました。「妻子を思う気持ち、よく分かります。そしてその願いは、簡単に叶います」


听到这个,荷兰人嫣然一笑。「思念妻子的心情我能理解。而且,这很容易实现啊」


「本当ですか?」


「真的吗?」


「はい、すぐに、叶えてあげましょう。ただし、決して口を聞いてはなりませんよ。よろしいですか」


「是的,马上就能实现。但是,绝对不能开口说话。可以做到吗?」


「はい、決して」


「好的,一定」


長十郎が約束すると、オランダ人は倉庫から持って来たガラスの大きなはちに、水をなみなみと入れました。


在得到长十郎的承诺后,荷兰人从仓库拿来一个很大的玻璃容器,然后往里面装满了水。


そして、「さあ、妻子を思い浮かべながら、はちの中をじーっと見つめください。そうすれば、どんなに離れていても妻子の様子がわかります」と、いうのです。


然后说道「那么,一边想着你妻子的模样,一边一眨不眨得看着容器里面。这样的话,不管你的妻子离你有多远,你都能看到她啦」


長十郎は言われた通り、水の中をじーっと見ていました。


长十郎就按照他说的那样,全神贯注地看着水里。


すると水中に、自分の家の近くの山や林がはっきりと見えて来たのです。



然后,居然清楚地看到了自己家附近的山和树林。


(これは、不思議な)


(这可真是不可思议啊)


なおも見続けていると、いつの間にやら長十郎は、自分の家の門の前まで来ていました。


再接着看,不知不觉中长十郎居然来到了自己家门口。


門は修理中だったので、長十郎はそばの木に登って家をのぞいて見ました。


因为门正在修理中,所以长十郎爬上附近的树,偷偷看家里。


すると女房がうつむいて、庭先で洗濯仕事をしています。


然后就看到妻子低着头,正在院子里洗衣服。


(何とかして、こっちを向いてくれないものか)


(不管怎么样,好歹向这边看一下吧)


じーっと待っていると、女房は洗濯の手を休めて、ひょいとこちらを見ました。


默默地等着的时候,妻子停止洗衣服,突然朝这边看过来。


長十郎と女房の、二人の目が合いました。


长十郎和妻子,双目相会。


(あっ???)長十郎は思わず、何かを言おうとしました。


(啊???)长十郎情不自禁地想说点什么。


(あっ???)女房の方も、長十郎に言葉をかけようとしました。


(啊???)妻子也想和长十郎说点什么。


でもその途端、オランダ人がはちの水をかき回したので、それっきり何もかも消えてしまいました。


但是就在这时候,荷兰人搅浑了罐子里的水,一切都消失了。


長十郎は、がっかりして、「残念。もう少しで、妻と言葉を交わす事が出来たのに」と、言うと、オランダ人は、「すみません。でも、もしもここでお話しをなさると、お二人の命にかかわります。あなたが言葉をかけようとしたので、急いで消したのです」と、言いました。


长十郎有点失望,说道「真遗憾。要是再能和妻子说点什么就好了」。荷兰人说道「不好意思。但是如果再让你说点什么的话,那你们俩就性命攸关了。因为你想说点什么了,所以就急急忙忙让它消失了」


それから数ヶ月後、ようやく長崎での仕事を終えた長十郎が江戸の家に帰って来て、あの時の事を女房に話すと、「まあ、そうでしたか。あの時、かきねの外にあなたがいらっしゃるのを見て、わたしも何か申し上げようと思いました。ところが、にわかに夕立ちが降り出して、お姿が見えなくなったのですよ。てっきり夢かと思っていましたが、本当だったのですね」と、言ったそうです。


后来在几个月后,好不容易结束了长崎的工作的长十郎回了自己江户的家,把那时候的事情和妻子说了一下。「啊,原来是这么回事啊

。那时候,看到围墙外你的身影的时候,我也想和你说点什么。但是,突然下起雷阵雨,然后就看不到你了。一直以为肯定是在做梦,原来是真的啊」妻子这样说道。



给龙公主接生的老婆婆

むかしむかし、中村という所に、赤ちゃんの取り上げが上手なおばあさんがいました。


很久很久以前,一个叫中村的地方,有个很擅长接生的老婆婆。


どんなに難産でも、このおばあさんの手にかかればすぐに産まれるので、『中村の取り上げばあさま』と呼ばれていました。


不管是什么样的难产,只要老婆婆一出手就必定能马上生下来,因此人称「中村的接生婆」。


ある日の真夜中、おばあさんが寝ていると家の戸を叩く者がいます。


有一天半夜,老婆婆正在睡觉,有人敲响了家里的门。


ドンドン、ドンドンドン。


咚咚,咚咚咚。


こんな時間に来るのは急産の取り上げに違いないと思い、おばあさんはすぐに支度をすると外へ飛び出しました。


这种时间来敲门的肯定是急产,老婆婆这样想着就赶紧做好准备,向外飞奔而去。


外には、使いの男がいて、「こんなに遅くにすまんが、一緒に来て下さい」と、言いました。


门口站着一个使者,说道「这么晚打扰实在不好意思,麻烦跟我走一趟吧」。


「それは良いが、どこの家かいの?」


「这倒是没关系,请问是哪家?」


おばあさんが尋ねると男は、「ずっと遠くです。案内しますから、足元に気をつけてください」と、先に立ってどんどん歩いて行きました。


听到老婆婆的询问,那男子答道「在非常远的地方。我给您带路,请注意脚下」然后在前面带头走去。


真暗闇(まっくらやみ)ですが、なぜか足元だけは明るいので、おばあさんは何とか転ばずに歩けました。


虽然黑漆漆的,但不知为什么唯独脚下却是亮堂堂的,所以老婆婆行走并没有摔倒。


そのうち波の音が聞こえて来たので、(これは、海の近くだな)と、思ったとたん、おばあさんは気を失ってしまいました。


然后就听到了海浪的声音(这应该是海的附近吧)刚这样想着的时候,老婆婆突然失去了意识。


おばあさんが気がつくと、そこは金銀(きんぎん)がキラキラと光り輝く龍宮城(りゅうぐうじょう)だったのです。


当老婆婆清醒过来时,发现自己在金碧辉煌的龙宫里面。


おばあさんがびっくりしていると、龍宮城の主の龍王(りゅうおう)が現れました。


老婆婆吓了一跳,这时候,龙宫的主人龙王出现了。


「夜

中に、遠い所をごくろうであった。そちに、姫のお産のかいぞえを頼みたいのだ。」


「半夜烦你远道而来实在是辛苦了。想请您给公主接生。」


「お産?」お産と聞いては、ジッとしていられません。


「接生?」一听到要接生,老婆婆就静不下心来了。


おばあさんがさっそく姫の部屋へ行くと、それはひどい難産で、姫の顔には血の気がありませんでした。


老婆婆马上向公主的房间走去,发现这是非常严重的难产,公主的脸上完全没有血色。


「よしよし、すぐに楽にしてやるからな」おばあさんはさっそく仕度に取りかかり、それからすぐに玉の様な男の子が産まれました。


「好的好的,马上就让你轻松下来」老婆婆马上取出自己的准备工具,开始接生,不久之后就产下了一个如玉般的美貌男孩。


「おおっ、良くやってくれた。お礼に、何でもやろう」龍王は大喜びで、おばあさんの前にお礼の金銀サンゴを山の様に積み上げました。


「噢噢,干的真棒啊。要什么礼物吗,什么都可以」龙王大喜,在老婆婆面前堆了如小山般的金银珊瑚。


けれど、おばあさんはそれを受取ろうとしません。


但是,老婆婆丝毫没有要接受的意思。


「どうした?気に入らんのか?そちは一体、何が欲しいのじゃ?何なりと取らせるゆえ、申してみるがよい。」


「怎么了?不喜欢吗?那到底想要什么呢?给你什么都没关系,所以说说看吧。」


龍王がそう言うと、おばあさんは恐る恐る答えました。「はい。実はわたくしの村にあまり雨が降らず、田んぼのイネが枯れようとしています。どうか龍王さまのお力で、雨を降らせてもらいたいのです。」


听到龙王这样一说,老婆婆就战战兢兢的说道「是的。其实我们村子里不怎么下雨,所以田里的水稻快要枯死了。所以想借龙王之力,能给我们降点雨。」


この村人を思う気持ちに感心して、龍王はその願いを聞き入れました。「それでは、今後はわしをまつって、豊年踊りを踊るがよい。さすれば大雨を降らせよう。」


龙王被老婆婆这种为村人着想的心所感动,答应了她的要求。「那么,以后供奉我,跳丰收舞就可以了。这样的话我就会给你们降雨。」


さて、それからおばあさんが龍宮城を去って村に帰りつくと、いなくなったおばあさんを探して村中が大騒ぎでした。


然后,老婆婆就离开龙城回到了村子,老婆婆的消失引起了村里的轰动,大家到处寻找老婆婆。


おばあさんが訳を話して龍王との約束を伝えると、村

人は大喜びです。


老婆婆把和龙王的约定传达给了大家,村民们大喜。


「これで、村は救われる!」「取り上げばあさまは、ありがとう。」


「这样一来,我们村就得救了!」「接生婆婆,谢谢您。」


この時から村人たちは、このおばあさんの事を『龍王ばあさま』と呼ぶようになりました。


自从那时候开始,这个老婆婆就被人称为『龙婆婆』。


そしてこの踊りが山口県に今に伝えられる、楽踊り(がくおどり)の始まりだという事です。


而且那种舞蹈至今还在山口县流传,就是田乐舞的起源。




装满金子的米袋
むかしむかし、ある村のお寺に、とても力持ちの和尚さんがいました。


很久很久以前,在某个村庄的寺庙里,有个力大无穷的和尚。


もう、すっかり年を取っているのに、重い米だわらをヒョイと持ち上げてしまうのです。


虽然已经是一大把年纪了,但是扛沉重的米袋却轻而易举一般。


そればかりか、力の弱い若者たちを見ては、「こらこら、若い者が米だわら一つ持ち上げられないでどうする。そんな事じゃ、一人前のお百姓になれんぞ!」と、叱りつけるのです。


而且不仅如此,他还经常责备那些手无缚鸡之力的年轻人「看看,一个年轻人连袋米都扛不起来可怎么办啊。这样的话,可成不了一个像样的农民啊!」


だから村の若者たちは、面白くありません。


为此,村里的年轻人很不服。


「年寄りの和尚さんから馬鹿にされるなんて、くやしいなあ。」


「居然被和尚老头看扁可真是不爽啊。」


「そうだ。何とかして、和尚さんをやっつける方法を考えよう。」


「就是啊。一定要想个办法教训一下那和尚」


若者たちは集まって、相談をしました。


年轻人聚在一起讨论。


すると、一人の若者が言いました。「いくら和尚さんだって、お金入りの米だわらは担げまい」「何?お金入りの米だわらだって?」みんな、首をかしげました。


这时,有一个年轻人说道「这和尚再怎么厉害,也肯定扛不动装了金子的米袋啊。」「什么?装金子的米袋?」大家都觉得不可思议。


「そうさ、米だわらの中に、米と一緒にお金をどっさりと入れておくのさ。すると米だわらは何倍も重たくなる。そいつを和尚さんに担がせるんだ。」


「是的,就是往米袋里装入米,在加上很大一部分的金子。这样就比米袋重了很多倍。再让那和尚扛扛看。」


「なるほど。」


「原来如此。」


「さあ、わかったら出来るだけ重いお金を

集めて来い。」


「那么,明白了的话就去多收集点金子来吧。」


若者たちは手分けして、重い銅のお金をたくさん集めてきました。


年轻人分开后,收集了很多重铜铸成的金币。


「しかしな、もしこのお金を取られてしまったらどうする?」


「但是,如果这些金币被拿走了怎么办啊?」


「大丈夫さ。こんなに重たいんだ、いくら和尚さんでも、持てるはずがない。」


「没关系的。这么重,就算和尚再厉害,也不可能扛得动啊」


「なるほど、これは確かにこれなら担げん。」


「原来如此,这的确是扛不动的。」


そこでみんなは、お金の入った米だわらをお寺へ持って行きました。


于是大家扛着装了金子的米袋去了寺庙。


すると、和尚さんが出て来て言いました。「何だ。いい若い者が、たった一ぴょうの米だわらをみんなで担ぐとは。全くなさけない。」


和尚出来后说道「什么。年轻人,就一个米袋还要这么多人扛啊。可真是可悲啊。」


若者の一人が、くやしいのを我慢して言いました。「とんでもない。この米だわらは特別で、いくら力持ちの和尚さんでも一人では担げませんよ。もし一人で担げたら、わしらはどんな事でもしましょう。でも、担げなかったら二度と、わしらを叱ったり、馬鹿にしたりしないで下さいよ。


其中一个年轻人忍着不爽说道「没关系。这个米袋比较特别,就算再怎么厉害的和尚也不可能一个人扛得动。如果能一个人扛起来的话,那么让我们做什么都可以。但是,如果不能扛起来的话那么就不许再责备我们,或是小看我们。」


「よしよし、わかった。約束しよう。何が入っているか知らんが、この米だわらを一人でかつぐ事が出来たら、この米だわらをもらっても良いかな?」


「好的好的,明白了。那么我们约好了,虽然不知道里面装了什么,但是如果能一个人扛起这米袋的话,这个米袋就归我了吧?」


「いいですとも。まあ、担げるならね」若者たちみんなは、(いくら何でも、こんなに重たい物を担げるはずはない。この勝負はおれたちの勝ちだ)と、思いました。


「当然可以啦。那要扛起来才行哦。」年轻人都想着再怎么厉害也不可能扛得动这么重的东西啊。所以这次打赌我们赢定了。


「それじゃあ、担ぐぞ。ペッペッ」和尚さんは両手に滑り止めのつばをつけると、米だわらをグイッと掴みました。「おおっ! なるほど、確かにこいつは重いわい。」


「那么,我要扛了哦。呸呸。」和尚往两手掌吐

了口唾沫防止手滑,然后拍了拍米袋。「喔唷,这的确很重嘛。」


それを見て、若者たちは顔を見合わせて喜びました。


年轻人看到这一幕,都目目相视,暗自窃喜。


(見ろ。やっぱり、持ち上がらないぞ)


(看。还是举不起来啊。)


(さあ、今に手を離すぞ。手を離したら、みんなで大笑いしてやろう。)


(那现在就要放手喽。一旦放手,我们就大声嘲笑他。)


ところが和尚さんは、重い米だわらをヒョイと持ち上げると、そのまま肩に乗せました。「あはははは、多少は重たいが、この程度ならあと三つは担げるぞ。さて、約束通りにこいつはもらったよ」と、言って、そのままお寺に帰って行きました。


但是和尚一下子把重米袋举起来,就这样扛在了肩上。「啊哈哈哈哈,是有点重,不过这种程度的话还能再扛三袋呢。那么,按照我们的约定,这个我就收下喽」一边说着一边扛着米袋回寺庙去了。


哪个才是真的呢?

むかしむかし、山奥の一軒家に、木こりとおかみさんと、生まれたばかりの赤ちゃんがいました。


很久很久之前,在山里住着由卖柴为生的夫妇以及一个刚出生的小孩组成的一家人。


ある日の事、木こりが仕事から戻って来ると、いろりのそばに二人のおかみさんが座っているのです。


有一天,柴夫卖柴回来,看到炕边坐着两位夫人。


「これは?」顔も着ている着物もそっくりで、どっちが本当のおかみさんか見分けがつきません。


「这是?」长相和穿着一模一样,哪个看上去都像是真的,完全分不出来。


おまけに二人とも赤ちゃんを抱いていて、赤ちゃんの顔と着物もそっくりです。(ははーん。さては、タヌキのしわざだな)


而且两人还都抱着孩子,就连孩子的脸和穿着都是一模一样的。(哈,这是狸子干的好事啊!)


木こりはわざと平気な顔でおかみさんたちの横に座ると、いろりの中に火ばし(ひばし→炭火などをつかむ金属製のはし)を入れました。


柴夫故意装出一副很冷静的样子,坐在夫人们旁边,在地炕里放入火钳(火钳→夹炭火用的金属制的棍子)。


いろりの火で、火ばしはまっ赤になりました。


因为炕火,火钳变得通红。


それをつかんで、木こりが言いました。「はて、どっちが本物かな?わしの嫁なら、耳を動かすはずだが。」


柴夫拿着火钳说道「那么,哪个才是真的呢?我的夫人,有能动耳朵的绝活呢。」


そのとたん、一人のおかみさんの耳が、ピクピクと動きました。


就在这时候,

其中一个夫人的耳朵抽动起来。


「お前が偽者だ!」 木こりはいきなり、その動いた耳に火ばしをつきさしました。


「你是假冒的!」柴夫突然将火钳刺向那抽动的耳朵。


「フギャーーー!」火ばしで耳に突き刺されたおかみさんは、たちまちタヌキの姿に戻って、転げる様に逃げて行きました。


「呀—」被火钳刺到的夫人立刻恢复了狸子的原型,连滚带爬的逃走了。


「まったく、しようのないタヌキだ。」木こりはホッとして、本物のおかみさんと赤ちゃんを優しく抱きしめました。


「哎,对这狸子真是没办法啊。」柴夫松了口气,和真的夫人和孩子紧紧得抱在一起。



老虎和狐狸的赛跑

むかしむかし、中国のトラが海を越えて、日本へとやって来ました。


很久很久以前,中国的老虎漂洋过海来到了日本。


日本のキツネは頭が良いと聞いたので、キツネと勝負をしようと思ったのです。


听说日本的狐狸很聪明,所以老虎想和狐狸一决胜负。


トラはキツネを見つけると、さっそく言いました。「俺は中国から来たトラだ。何でもよいから、お前と勝負をしたい。」


老虎一见到狐狸就说「我是中国来的老虎。不管怎么样,我都要和你一决胜负。」


「ふーん、勝負ねえ」 キツネは、竹やぶを見ながら言いました。「勝負なら、竹やぶの中での早歩き競争はどうですか?時間は明日の朝。こっちの竹やぶの端から出発して、反対側の端まで先に到着した方が勝ちです。」


「呼—要决胜负啊」狐狸看着竹林说道。「要决胜负的话,就在竹林中赛跑如何?时间是明天早上。从这端的竹林出发,先到那端的就为胜者。」


「よし、それはいい」トラは、ニヤリと笑いました。


「好的,那就这么办」老虎抿嘴一笑。


トラは竹やぶの中に住んでいるので、竹やぶの中での早歩き競争なら勝ったも同然です。 けれどキツネには、ちょっとした考えがあったのです。


因为老虎是住在竹林里的,所以在竹林中赛跑的话是必胜无疑的。但是,狐狸已经有了自己的打算。


キツネはトラと別れると、すぐに仲間のキツネを集めて早歩き競争の事を話しました。


狐狸和老虎分别后,马上召集了同伴们,并且把赛跑的事情告诉了同伴们。


「いいか。ここで負けたら、我々日本のキツネの恥になる。 そこでだ。今夜のうちから、みんなはあちこちに隠れていてほしいんだ。 そしてぼくが、『よーい、どん!』と、大声で言ったら、ぼくのふりをして先に反対側の端で

立っているんだ。中国のトラは、キツネと言う生き物はぼくしかいないと思っている。 だから反対側の端にキツネが立っていたら、てっきりぼくが先についたと思ってくやしがるだろうよ。」


「听好了。如果这次输了的话,就会成为我们日本狐狸的耻辱。所以,今天晚上,希望你们藏在各个角落。在我大声的喊完『好—砰!』后,就假装是我,站到对面去。中国的老虎以为狐狸只有我一个。所以看到狐狸站在对面,肯定认为就是我。」


「よし、わかった」仲間のキツネは、さっそくあちこちに隠れました。


「好的,明白了」狐狸同伴们马上藏到各个角落里去了。


さて、朝が来ました。 トラは大はりきりで、竹やぶの出発点にやって来ました。


第二天,老虎大摇大摆地来到了竹林的出发点。


「では、トラさん、始めますよ」 キツネはそう言うと、大きな大きな声で 「よーい、どん!」と、言いました。


「那么,老虎先生,我们开始吧」狐狸一边这么说着,一边很大声地喊道「好—砰!」


するとトラは、さっそく早足で竹やぶの中を歩き始めました。


然后老虎就立刻跑进了竹林。


一緒に歩き始めたキツネを引き離して、ぐんぐんと竹やぶを進んで行きます。「わはははは。おろかなキツネめ。このおれにかなうものか」トラは、大笑いです。


老虎把一起起跑的狐狸远远地甩在后面,在竹林里飞奔。「哇哈哈哈,愚蠢的狐狸啊,怎么可能胜过我。」老虎大笑着。


ところが反対側の端近くに来て、トラはびっくりです。


但是,在跑近对面时,老虎却大吃了一惊。


なぜなら、ずっと後ろにいるはずのキツネが、にやにや笑って立っていたからです。


为什么呢?因为,原本应该在后面的狐狸,居然冷笑着站在前面。


「なぜだ!」トラはくやしがって、キツネに言いました。 「もう一度勝負だ。ここから元の場所まで競争しよう!」


「为什么!」老虎很不甘心的对狐狸说道。「我们再比一次。这次从这里出发。」


「いいですよ。では」 キツネは、大きな大きな声で、 「よーい、どん!」と、言いました。


「可以啊,那么」狐狸大声地说道「好—砰!」


トラは、さっきよりも頑張って、竹やぶの中を進みました。「よし、今度こそおれさまの勝ちだ」


老虎跑得比刚才更拼命了,在竹林中前行。「好,这次肯定是我赢」


そう思ったのですが、最初の場所にはすでにキツネが立っています。


虽然是这样想的,但是跑到开始的地方时,发现狐

狸又站在那里了。


「トラさん。遅かったですねえ。」


「老虎先生,跑得可真慢啊。」


トラは、またまたくやしがり、もう一回、もう一回と、それから七回も競争を繰り返しました。 でも、何度やっても同じ事です。


老虎怎么都不甘心,一次又一次,反反复复地比了七次。但是,都是一样的结果。


「ちくしょう、おれさまが負けるなんて!」くたくたにくたびれたトラは、くやし涙をこぼしながら中国へ帰って行きました。


「可恶,我怎么能输呢!」精疲力尽的老虎流着不甘心的眼泪,回到了中国。


けれど中国に帰ったトラは、キツネに負けた事がどうしてもくやしくて、自分の家来のネコに命令しました。「お前たち、日本へ行って、キツネに噛みついてやれ!」


但是回到中国后的老虎对输给狐狸这件事怎么都不甘心,命令自己的随从猫「你们去日本,给我咬死那个狐狸!」


でもトラが日本へ送ったネコは、とてもあわてん坊のネコで、『キツネ』と『ネズミ』と聞き間違えて日本に来てしまったのです。


但是,老虎送到日本去的那只猫是个冒失鬼,把『狐狸』听成了『老鼠』,就这样来到了日本。


それで今でも、ネコはネズミを見つけると、追いかけまわすのだそうです。


所以,听说即使是现在,猫一看到老鼠还要追着到处跑呢。




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